近年の不妊症は約10組に1組といわれています。
実は、「もしかしたら不妊症かもしれない」とお悩みの方の中には「甲状腺機能低下症」の方がいらっしゃるかもしれません。
甲状腺機能低下症と不妊症には関連性があるとされています。
そのため、甲状腺機能低下症と不妊症の関係について知っておくことは、甲状腺機能の回復と不妊症の改善のためにとても大切なことです。
甲状腺機能が低下すると、むくみや皮膚の乾燥をはじめ、月経異常やうつといった精神症状まで、さまざまなものが現れます。
甲状腺機能低下症は男性より女性に多くみられる病気で、男女比は1:10程度といわれています。甲状腺機能低下症は、症状の特徴から「ストレスがたまっている」「精神疾患にかかった」と考える方も多く、特に月経周期の異常はストレスでもおこることから注意したい病気です。
妊娠を希望している方で不妊症の可能性がある場合は、甲状腺機能低下症について知り、この病気の早期発見と治療、妊娠しやすい体づくりを目指すことがとても大切です。
このページでは、甲状腺機能低下症と不妊症の関係について詳しく説明しております。
【目次】
甲状腺機能低下症と不妊症の関係を理解するためには、まず甲状腺機能低下症がどのような病気なのか知っておく必要があります。
甲状腺機能低下症とは、名前の通り甲状腺の機能が低下している状態にあることをいいます。
甲状腺の機能が低下する原因として多いのは、橋本病に代表される甲状腺炎など、甲状腺の病気によって甲状腺の働きが障害を受けることによるものです。
他には、甲状腺ホルモンを分泌させるために甲状腺を刺激する「甲状腺刺激ホルモン」の分泌が低下したために、甲状腺ホルモンの分泌が低下するというものもあります。
甲状腺刺激ホルモンを分泌するのは、脳の視床下部(ししょうかぶ)という部分です。しかし、ここの異常によって甲状腺刺激ホルモンが減少し、甲状腺機能低下症になるというケースは少ないといわれています。
甲状腺ホルモンはあらゆる代謝に関わる役割を担っています。そのため、甲状腺機能低下症になると、めまいやむくみ、筋力の低下やうつなど、心身ともにさまざまな症状が現れます。
症状が多様であり、軽度の甲状腺機能低下症の場合は、この病気であるにもかかわらず、他の診療科を受診する方も多くいらっしゃいます。
この病気は男性より女性に多く、年齢が高くなるにつれて発症頻度が上がります。女性が甲状腺機能低下症になると、月経周期が変わりやすくなります。月経過多や無月経になることもあります。
先ほどお話ししたように、甲状腺機能低下症の女性の中には月経に関連する症状が現れる場合があります。
甲状腺機能が正常な女性に比べて、甲状腺機能低下症の女性は月経不順などの症状が3倍ほど多く出やすいといわれています。
実際に月経周期が変わってしまうと、いつ排卵がおこっているのかわかりません。
そのため、妊娠を希望していても妊娠のタイミングがわかりにくくなり、なかなか妊娠できないという状態になります。
また、月経過多や無月経などは不妊症の原因にもなっています。では、甲状腺機能低下症になるとどうして不妊症になるのでしょうか。
甲状腺ホルモンは、卵胞の成長に必要なホルモンであると考えられています。甲状腺ホルモンの分泌が減ってしまうことで卵胞が成熟できず、排卵障害になると考えられます。
実際に、不妊症で婦人科を受診された方は、甲状腺ホルモンの分泌を促す甲状腺刺激ホルモンの値が低い傾向にあります。
また、甲状腺機能が大きく低下しているほど、排卵障害がおこる率も高まるとされています。しかし、甲状腺機能低下症で、かつ不妊症でお困りの方の中には排卵障害がみられない方もいます。このような方の原因についてはまだはっきりしていません。
甲状腺ホルモンは卵胞の成長と排卵だけでなく、受精や着床の確率にも影響を与えている可能性があります。
甲状腺機能低下症はご本人がなかなか気づきにくい病気であるため、不妊症の検査を行う中で、「実は甲状腺機能低下症だった」とわかることがあります。
甲状腺機能低下症かもしれないという症状がある方は、できるだけ早く甲状腺を専門とする病院で検査してみることをおすすめします。
不妊治療を行う病院では甲状腺ホルモンの検査を受けることができます。もし甲状腺機能低下症だとわかったら、かかりつけ医と治療について相談してみましょう。
不妊症の方が甲状腺機能低下症であるとわかった場合、甲状腺ホルモンを補充する治療を行うことで、妊娠の確率が上がることが期待できるといわれています。
しかし、軽度の甲状腺機能低下症の方においては、妊娠率があまり変わらないという説もあります。
甲状腺ホルモンは薬を内服することで補うことができますので、甲状腺機能低下症の方が妊娠を希望した場合、妊娠成立に向けて甲状腺ホルモンの内服を開始します。しかし、妊娠が成立しても内服は継続していかなければなりません。
なぜなら、甲状腺ホルモンは受精した後の胚(はい)の成長、そして胎児の成長に欠かせないホルモンだからです。母体の甲状腺ホルモンが不足していると、胎児も甲状腺機能低下症のような状態となってしまいます。
胎児は最初から甲状腺ホルモンを作れるわけではなく、妊娠8〜10週頃までは母体の甲状腺ホルモンをもらうことで発達していきます。甲状腺機能低下症である場合、精神や知能・体の発達が遅れてしまう可能性があります。
甲状腺機能低下症の方が妊娠した場合、母体だけでなく胎児にも充分な甲状腺ホルモンが必要とされるため、妊娠前より内服量を増やして治療していきます。産後は妊娠前の量に戻して内服を継続します。
甲状腺機能低下症と不妊症には深い関連性があります。甲状腺機能低下症のある方が、その治療を行うことによって、妊娠できる可能性が出てきます。どうぞあきらめないでください。
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