男性不妊の原因である無精子症とは、精液の中に精子が認められない状態のことを言います。不妊症が疑われる男性の精液検査では、約10人に1人程度がこの無精子症と診断されます。
無精子症は、閉塞性無精子症と非閉塞性無精子症の2つに分類されます。多いのは非閉塞性無精子症の方であり、閉塞性無精子症は約2割程度とされています。
非閉塞性無精子症は、精子を作る機能に何らかの障害が生じている病態です。つまり、精巣で精子自体が作られていないために、精液中にも精子が認められません。
それに対して、閉塞性無精子症では精液自体は正常に作られています。しかし、精巣で作られた精子が尿道に至るまでの通り道が塞がっているために、射出された精液中に精子が含まれなくなってしまいます。
閉塞性無精子症では、外科的治療などによって、精子の通り道の閉塞を改善します。精子自体は正常に作られているので、治療によって精液中に精子が現れるようになれば、自然妊娠も期待できます。
【目次】
1. 閉塞性無精子症の症状
2. 閉塞性無精子症の原因
3. 閉塞性無精子症の治療
閉塞性無精子症では、その名の通り射出した精液中に精子が認められないことが主な症状となります。そのため、男性の不妊の原因の1つとなります。
通常、精巣内で作られた精子は、精巣輸出管から精巣上体管、精管、射精管を通って尿道へとたどり着きます。そして精囊や前立腺で作られた液体とともに尿道から精子が排出されます。しかし、閉塞性無精子症では、この精巣輸出管、精巣上体管、精管、射精のどこかが何らかの原因によって閉塞してしまっているために、精液中に精子が含まれなくなります。
感染が原因となって起こる閉塞性無精子症では、精液中の無精子以外にも感染徴候が症状として現れることもあります。しかし、明らかな症状を伴わない不顕性感染が原因となる場合など、自覚症状を全く伴わないケースも少なくありません。
閉塞性無精子症は、これらの臨床所見やホルモンデータ、精巣容積などをふまえて診断がなされます。閉塞性無精子症では、精子を作る機能に問題はありませんので、精巣容積や性ホルモンの分泌は正常となります。
閉塞性無精子症は、感染症や炎症、先天性の形成不全などによって引き起こされます。精巣から尿道に至るまでのどの部分に閉塞が起こっているかによって、いくつかの原因が推測されます。
まずは、精巣上体部分において閉塞が起こっている場合です。この場合は、精巣上体の炎症や、その後の瘢痕(はんこん)形成による閉塞や圧上昇に続く二次性の閉塞などが考えられます。また、慢性気管支炎や副鼻腔炎などの炎症を伴って閉塞性無精子症が起こるYoung症候群という疾患もあります。
精管の閉塞の場合には、先天性の精管形成不全の可能性もあります。これは、生まれつき精管が欠如していたり、細くなっているものです。また、幼少期に鼠径ヘルニア(脱腸)を患っていたケースなどでは、手術後の炎症や手術自体による影響で精管が細くなってしまうこともあります。
尿道へとつながる射精管が閉塞を起こすこともあります。先天性のものとしては、液体の塊である嚢胞ができ、射精管を圧迫していることがあります。その他には、尿路感染などの炎症や外傷が治癒していく過程で、射精管が癒着を起こしていることも考えられます。
閉塞性無精子症に対する治療法の1つは閉塞している精子の通り道に直接アプローチすることによって、精巣から尿道への通り道を確保する手術です。
これらの手術を行ったとしても閉塞が改善せず、精液中に精子が現れないという場合もあります。しかし、手術によって精子が行き届くようになれば、その後は自然妊娠も期待できます。
また、妊娠のためには手術とは異なる方法もあります。精巣内精子回収法や精巣上体精子回収法と呼ばれるその方法は、精巣内や精巣上体から直接精子を回収します。
そうして採取した精子によって、顕微授精を行います。その妊娠率や費用、女性への侵襲の問題などもありますが、閉塞性無精子症の方の妊娠のための1つの選択肢となります。
閉塞性無精子症は、原因不明と言われる不妊症の原因の一つです。特に、ストレス、疲れ、頑張りすぎなどによる免疫力の低下によって、閉塞性無精子症の症状は強くなります。閉塞性無精子症を改善することにより、赤ちゃんに出会える方が多くおられます。男性側の問題ではありますが、ご夫婦のご協力により、乗り越えられる問題です。
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